大物


阪神本線と西大阪線が分岐する駅、大物(だいもつ)。

駅から南に1分歩いたところに大物主神社の鳥居があります。この大物主神社は 源義経と静御前の別れの舞台となった大物浦の場所に建っています。義経はここから船に乗って嵐にあったのでした。大物主神社は尼崎市内最古の神社であるとともに、全国有数の古い神社です。
鳥居は海に向かっているため、駅から近づくと裏側になります。
この大物は中世では三角州の中心で海運の要所でした。この地から淡路や四国への船が出ていたのでした。
阪神不動産は大物駅の中にもショッピングセンター『大物グリーンプラザ』を経営しています。
大物グリーンプラザは、このあたりの阪神不動産のショッピングセンターの中では古い。阪神優勝の際にはイベントもありました。

グリーンプラザの前には阪神ライディングスクール(阪神電鉄とは関係ない)があります。関西唯一と言っていい二輪専用教習所で、その昔は『限定解除が欲しければ阪神ライディングスクールに行け』と言われていた程の有名な教習所です。わたしは、阪神ライディングスクールに行かなかったので、いまだに限定解除できていません。
駅の西側に行くとガード下に『阪神電車 大物変電所』があります。
尼崎市内の電気供給はこの変電所から行われています。大物変電所は、昔 国鉄が走っていた場所の跡地に建てられました。福知山線は現在、東西線に乗り入れていますが、開業当時はJR尼崎(当時は神崎駅)から大物を越えて南に進み、現在の国道43号線の所にあった尼崎港駅(当時は尼崎駅)に乗り入れていました。私が覚えているのは、1日1本程度の客車列車と貨物列車しか走っていなかった時代。国鉄民営化前後の時期に尼崎から尼崎港の間が廃止されました。変電所の北側に、わずかに踏切の柵が今でも残っています。
阪神電車車庫を大物変電所側から見た写真です。

尼崎−大物間には阪神電車の車庫があります。敷地外から合法的に車庫を観るのは、大物側のこのポジションがベスト。
この場所には、大物変電所が出来るまでの間使用されていた尼崎変電所がありました。取り壊されて現存していません。2004年現在、西大阪線の延伸工事に伴い、尼崎車庫内に仮設線路が引かれるなど、車庫内では工事が絶えません。阪神側では旧住友金属敷地などに大型のマンションが建てられる(写真右)など開発が続いている分、大物側はのどかな気がします。

げんまつWEBタイガース歴史研究室